2002年5月11日(土)

1996年8月、隣町にある書道の安部教室に私と専務夫婦ともう一匹犬のモモコとで入門しました。安部先生は若女将の叔父さんで、モモコをとても可愛がってくれていました。

教室は毎週水曜日の午後7時30分から。私はお客さまへご挨拶に出た和服を脱ぎ捨てて、それはいつも慌しいものでした。行く道すがら薬局に飛び込み栄養いっぱいのドリンクを飲み干しては駆けつけるのです。でも3人揃って行けた日は数える程しかありませんでした。2時間の練習の間さっき飲んだドリンクの効果は何処へやら・・・

居眠りを始める姪に注意をするときの叔父さんの気持ちは複雑のなもので、さぞかし心が痛んだのではないでしょうか?8級から始まり、専務と私が4段、若女将が3段まで進んできたとき突然先生が体調を壊されて入院され、「教室は止める」旨のお便りが届きました。さあ、どうしよう・・・。やっと少し油がのったときなのに・・・。これからは独学でやるしかないかなあ・・・と覚悟を決めました。

前後して私が出展してあった翆泉書道会の全国展で特別名誉奨励賞を頂いた旨の通知がありました。小康を得て一時退院されていた先生がとても喜んでくれました。私には身にあまる賞で一生一度の宝物だと思っています。その年が明けて4月14日薬石効無く先生は久遠の彼方へ旅立たれました。

その後、沈む気持ちを奮い立たせて専務が準師範、私が師範の免状を貰えました。若女将の方は「叔父さんに週一度会えることが楽しみで始めたことだから・・・」とずーっと筆を握ることはありません。困るのはモモコです。今でも先生宅に行きますと車から飛び出して先生のアトリエに駆け込みます。其処には先生が好きで描いておられた油絵のキャンパスと絵の具がいますぐ描けるあの日のままになっています。モモコの大好きな叔父さんはもう居ないってことをどうやって教えたらいいのでしょう・・・。

あれから玖珠町美術協会長の秋吉先生のお勧めで昨年初めて県美展に出展しました。今年も3月頃から意気込んでいたのですが、とうとう締切日の5月9日がきてしまいました。書かなければというプレッシャーは相当なもので体力が充実した時に書こう、暇になったら書こう・・・と逃げ口上ばかり。いざ書いてみるとすーっと心と体が軽くなる。不思議なものです。趣味は私のビタミン剤かな?。

大分県玖珠郡九重町宝泉寺温泉

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